中絶のご相談

中絶を選択する前に

身体と心に何らかの負担をかけてしまう中絶。女性の身体に、さまざまな影響をもたらします。もしそれが、どうしようもない選択であった場合、中絶手術の流れ、手術による身体・心へのリスクを、十分に理解しておくことが大切です。

中絶を繰り返すことは、今後あなたの妊娠にも影響する可能性があります。一人で悩みを抱え込まず、当院のような専門家はもちろん、パートナーともよく話し合った上で、事前に知識を身につけておくことが重要です。

中絶を選択する理由として、法律上(母体保護法)で認められるのは、


1.あなた自身の健康上に関わる場合
2.経済上の理由がある場合
3.レイプなど、何らかの被害による妊娠の場合

 

以上となります。

中絶を選択するなら

期待しない妊娠など、様々な事情によって中絶をご希望される方は、母体保護法という法律によって人工妊娠中絶手術を受けることができます。当院では12週未満の方の中絶手術を行っており、さらに早いほど、母体への負担が小さくなります。まだ決断をしていない方も悩んでいる場合はお早めにご相談にいらしてください。

また、月経が遅れて「妊娠したかもしれない」と思った時は、既に妊娠4週~7週になっている場合があります。市販の妊娠判定薬だけでは正確な判断は出来ません。子宮外妊娠などは特に見逃してしまう危険があります。自己判断せず、必ず病院で診察をうけ、正常な妊娠かどうかを確認をしましょう。

人工妊娠中絶手術の基礎知識

人工妊娠中絶手術は、母体保護法という法律に基づいて実施されるもので、胎児の発育異常や死亡によって行われる流産の処置とは異なります。なお、法律では妊娠22週未満の場合にのみ手術を行うことができるとされ(当院では12週未満の方のみ対応)、それ以降は中絶の処置を受けることはできません。

※週数の数え方
最後に来た生理の初日を0日とし、0日目から6日目までを「妊娠0週」、7日目から13日目までを「妊娠1週」……と数えます。ただし、最終的には超音波で診断をして修正することもあります。

中絶手術の方法

掻爬(そうは)法

特殊な器具を使って、子宮内の胎児や周辺物を掻き出します。昔ながらの方法で、シンプルであるが故に医師の技術力が問われるとも言えます。

吸引法

吸引器によって子宮の中にある胎児などを吸い出します。手術時間を短縮できますが、圧力によって子宮内からの出血量が増えることがあります。

当院では、どちらも母体へのリスクは同じであると考えていますが、時間を短縮できることなどのメリットを考えて、多くの場合は吸引法で実施しています。

中絶手術の流れ

問診とご相談

ご自身で実施された妊娠検査の結果を伺い、さらに超音波を使って実際に妊娠しているかどうかを確認します。
(もし妊娠が確認されない場合は、1週間後に改めて検査にお越しいただくことになります)

妊娠されている場合は、中絶手術を受けるかどうかをご決断いただきます。決めかねている時は一度お帰りいただき、パートナーやご家族と充分にご相談ください。

血液検査

安全に処置を行うために、事前に血液検査を実施します。

手術当日

中絶手術の当日、必要書類を忘れずにお持ちください。また、術後に備えて、生理用ショーツやナプキンを事前に準備しておくと安心です。場合によっては入院の用意が必要となりますので、随時ご相談下さい。麻酔を使用するため、嘔吐する可能性も考えられます。手術を受ける日は朝から食事をせずにお越しください。また、お化粧やアクセサリーも控えるようお願いします。脱ぎ着のしやすい服装(スカートなど)でお越しください。

ご来院されましたら、着替えていただき、点滴による静脈麻酔をして、眠った状態の中で中絶手術を進めていきます。終わりましたら、麻酔が覚めるまで3〜4時間お休みいただき、問題なければそのままご帰宅いただけます。
※当院は、厚生労働省に認定されている麻酔科としての資格も持っております。

同意書のご説明

中絶手術を受ける場合、原則として本人(あなた)とパートナー(子供の父親・既婚の時は夫)の同意書(署名・捺印)が必要となります。事前に同意書の内容を説明しますのでご安心下さい。書類はお持ち帰りいただき、ご自身とパートナーの署名・捺印をした上で、手術当日にご持参頂きます。もし、パートナーの意志確認ができない事情があれば、本人の同意だけで進めることも可能です。(パートナーが死亡・行方不明など)

術後の経過を検査

1週間後に、術後の健康チェックのため、ご来院いただくようお願いします。

個人差はありますが、手術後の数日間~10日間程度は少量の出血・痛みを感じる場合があります。感染症を予防するために、お渡しする薬を必ず服用して下さい。また、清潔な状態を保つために、ナプキンを小まめに交換して下さい。もし、出血がある場合は入浴を避け、シャワーだけにして下さい。

場合によっては、めまい・頭痛を発症する方もおります。手術後、数日間は自宅でゆっくり休み安静にして下さい。身体を安全な状態に保つためにも、性行為及び飲酒は少なくとも出血が止まるまで控えることをお勧めします。順調であれば、手術後、4週~6週程で次の月経がくるでしょう。

中絶に関するQ&A

同意書は必要ですか?

本人と配偶者もしくは相手男性の2人が署名・捺印した同意書が必要となります。

パートナーの同意を取るのが難しいのですが・・・

相手男性が不明な場合や、死亡・病気・行方不明によって「意志を確認できない」等のやむを得ない状況の場合(同意書に署名・捺印してもらうのが難しい場合)は、アドバイスもしておりますので、一人で悩まずまずはご相談ください。

手術後の通院・注意点を教えて下さい。

手術後は、問題なく回復しているか診察をさせて頂きます。スケジュールを調整しながら必ず受診をするようにしましょう。出血が多い、発熱がある・下腹部が痛む、等の症状がなどの症状がある際は、すぐに診察を受けて下さい。

手術した日から最低1週間は安静にする必要があります。処方された薬を飲み、まずは身体を休めることに専念しましょう。無理をすると、症状の回復が遅れてしまう原因になります。子宮内膜炎・卵管炎を発症する原因にもなりますので、衛生面にも注意しながら回復を待ちましょう。医師の許可が出るまで、性行為や激しい運動はしないように注意して下さい。(目安は10日~2週間程度)

月経は手術後どれくらいで始まりますか?

もちろん個人差はありますが、術後の月経は30日~60日ほどで来ます。月経が始まる前に排卵があります。次の生理がくる前に妊娠してしまうということもあります。その期間の避妊には、十分注意しましょう。

費用

手術料

121,000円(税込)

tel:022-222-5251